みずきの発達

───僕のお母さんの
名前はコニャラ
だから僕の
名前は子コニャラ


今日も
明日も
一緒にい
たいんだ
遊んで、
食べて、
また、遊ぼう。

一緒にいよう。

───

─人─









A「は~い皆さん、年明けですよ~。大丈夫ですか~?」
B「大丈夫。」
R「大丈夫。」
H「大丈夫です。」
S「大丈夫ですよ。」
C「………」
A「…よーし、無事に年を変えられたね。」
B「ねえ、なんかさっきまで概念化してたやつが居るんだけど」
S「おはようございます!」
A「これはこれは、MEASURE-R-MIZ-19ではありませんか!心配したんですよ!」
S「御心配どうもありがとう、IDEAL-ERROR-MID-11。」
B「なんで突然現れたかって以前にさ、なんで居なかったのかも結局よくわからないんだけど」
S「良い質問ですね、DEVELOPING-R-IWB-25。それはですね、」
C「このターンXで、」
C「全てを破壊して、」
C「新 し い 時 代 を 始 め る ! !」
B「!」
S「!?」
C「2500年の演習を続けてきた武門の家柄は、寄せ集めの軍とは違うのだ!」
B「…!」
S「…まあいいや。私が何故居なかったか?それはですね、一つの大きな発達課題を今まさに乗り越えんとしていたからですよ
A「発達課題?」
S「そう、発達課題。ただの変化ではない、一つの大きな発達段階を卒業し、一つの大きな発達課題に立ち向かっての大きな変化。今までの変化よりも明らかに大きい変化に新しい私が私の所に再結合し、以前の私が衰え弱まり消滅する事が実行される。以前の私は九輪水煙と四方四季と二十四マスとその翌日から数えて十二番目の夜と十四万四千の標識を越えて行って、四六時中の楽園に至った。九字を切って十字を切って鎮宅七十二霊符を祭っていた姿が印象的だったね。まあそれはさておき、私はその発達課題に立ち向かっていたことにより、いつもとは違う状況にある違った存在だった。だからあの場に存在するわけには行かなかったし、あの場をいつもと同じ年越しの場とする事も出来なかった。」
R「zzzzzzzzz」
C「2500年の演習を続けてきた武門の家柄は、寄せ集めの軍とは違うのだ!」
A「話長いってさ」
H「九輪水煙って何ですか?四方四季って何ですか?」
B「多分空の上と海の底って意味だと思うよ」
R「え、そこをそう理解してるなんて!ひょっとして成長したんじゃないの」
B「お前寝てたんじゃないのか」
A「それより私は、今年の十二番目の夜はまだ五日後だ、ということが気になる」
B「きっと概念化しているからだよ」
S「ごめん、もう少し我慢していただけると幸い。実を言うと今の私もいつもとは違う状況にある違った存在であることには変わりないんだけど、見ての通り今はちゃんと私はこの場に存在しているし、この場をいつもと同じ年越しの場とする事も出来た。それは何故か。それは私が新たな発達段階に進んでしまうことにより、この異常事態が今回限りの事ではなくなってしまう可能性があるからだ。以前の状況にある私は二度と取り戻されないかもしれない。だとしたらこの異常事態を『いつものこと』にするしかなく、いつもと違った状況にある違った存在である私を以て、この場を新しい『いつもと同じ年越しの場』にするしかない。定則は定則だから守るし、定則を守ることによってこの場が『いつもと同じ年越しの場』になっちゃうんだけど、もしかしたらちょっくら違う物になっちゃうかもね」
A「そんな!死ぬよりは酷くないかも知れないけど、それはとっても寂しくて悲しいことだよ」
R「楽しくて正しい多数決?」
B「聞き違いだ」
A「みんなで決める、楽しいな」
S「みんなで決める、正しいな」
R「多数決!」
AS「多数決!」
R「多数決!」
AS「多数決!」
B「聞き違いだって」
R「お前本当に肉まんでいいんだな?」
S「…ああっ!(愕然)」
B「もういいって」
S「確かに寂しくて悲しいことかもしれないけど、それが私達の発達なんだよ。過去とは同じ状況に居れなくなる、それが発展途上(developing(6))な定規(measure(多義108))としての私達(1~19)の発達(development(6))で、この世界はそういう仕組み。それにさ、新しい発達段階に進むと言っても、もしかしたら今までと大して状況が変わらないかも知れないよ?少なくとも私はそうなるように少しばかりは努めるつもりだ。もしそうなったとしたら、こんな心配は全部杞憂で、この場を『いつもと同じ年越しの場』にしちゃったことも十二ヵ月後になってすごく幸せな結果に帰着すると思うよ」
A「不安だねえ」
S「そうでしょう、私も少しそうですが、本音を言うと今の私には発達課題がとても大事なので、その不安のような、そんな瑣末な事はどうでもよいのであった」
C「2500年の演習を続けてきた武門の家柄は、寄せ集めの軍とは違うのだ!」
A「まあでも、不安ながらもこの場を『いつもと同じ年越しの場』にした事は一理あるかな。今年が異常事態なのはしょうがないしね、これなら十二ヵ月後にも期待できる。これでこの場を『いつもと同じ年越しの場』にしなかったら、今回の年越しは世紀末的になって、十二ヵ月後には期待できなくなったでしょうね」
R「zzzzzzzzz」
B「zzzzzzzzz」
A「おーい、話終わったよ!」
B「ん!?ああ、いや、寝てないよ」
C「2500年の演習を続けてきた武門の家柄は、寄せ集めの軍とは違うのだ!」
S「こんな長話をしてしまっていいのだろうかと今になって不安になってきた」
A「空前絶後だよね」
S「いや、今までにもあったかもしれないしこの先もあるかもしれないよ」
A「全否定された」
S「いや、部分否定だ。『過去と未来のどちらかにない』ことを否定した、つまり部分的な事柄を否定したのだから、部分否定だ。『過去と未来のどちらにもない』ことを否定したんだったら全否定だ」
A「?そうなのか?」
R「いやまて、もしもそいつが『今までにもあったしこれからもある』と言ったのならそいつの言った事は正しいが、そいつは『今までにもあったかもしれないしこの先もあるかもしれない』と言ったのだ、これはそいつの言うところの全否定じゃないのか?
A「?そうなのか?」
C「2500年の演習を続けてきた武門の家柄は、寄せ集めの軍とは違うのだ!」
B「まあまあ、その辺にしておきませう。ところで貴方はさっきから何を読んでいるのですか?」
H「『お○○○○○○の○と○』の漫画版です。話が長くて暇なので読んでいました」
S「ああ、この間映画を見ました!面白かったですよ!」
R「ああ、所謂『F』だね!」
B「F?Fって何だ?」
H「凄まじい負のオーラを放っているあのF?」
A「toの前とか後についたりするあのF?」
S「赤いバットを持っていたりサンチャゴ巡礼体験記を書いたりするあのF?」

H「HHBの元気なあのF?」
A「ああ、BooleanなあのFか!」
S「ああなるほど!!」
C「2500年の演習を続けてきた武門の家柄は、寄せ集めの軍とは違うのだ!」
R「違う!『ファンタジー』を略して『F』だ!」
S「えー?」
A「略しすぎない?」
R「いや、『FINAL FANTASY』略して『FF』だし、『サイエンスフィクション』略して『SF』じゃん」
A「え!?『SF』って『すこしふしぎ』の略じゃないの!?」
H「そういえば『すこしふしぎ』の略も『SF』だよね」
A「え?」
H「?」
C「2500年の演習を続けてきた武門の家柄は、寄せ集めの軍とは違うのだ!」
B「まあまあ、その辺にしておきませう。SFもまた面白いよね」
A「SFも面白いけど、私はTSFの方が好きだなぁ」
H「TSFって何ですか」
R「あれじゃない、『テーブルトークサイエンスフィクション』の略じゃない?」
A「あんたそんな!なんでもかんでもテーブルトークを付ければいいなんてそんな!」
C「2500年の演習を続けてきた武門の家柄は、寄せ集めの軍とは違うのだ!」
B「まあまあ、その辺にしておきませう。そういえば…」

~つづく~

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