みずきの満足

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        目
        を
        覚
        ま
        し
        て
        い
      貴 な
      方 さ
    そ 方 い
  そ の は  ゜
知 の 日  `
ら 時  `
な を
い  `
















S「ああ、五時を境に小腹が満ちる…」
H「?」
S「貴方もまた満足を虐げる者の一人なのですか?」
H「ふぇ?」
S「僕は気付いた。満足も不満足も五時以降と。不満足として排除するか、満足として崇めるか。それは満足が決める事。」
H「はぁ…」
S「私が目指すのは、満足と不満足の完全なる満足。」
A「全く、一本満足のCMの頃から満足は全く変わっていないな。
S「全くもって満足で、一本満足であるッ!いざ、満足ーッ[?]
A「満[?][?]満足[?]
S「一本満足[?]
A「チョコなのにヘルシー[?]
S「僕、満足[?]
H(こわい…)
R「あんたらうるさいよー。ほら、怖がってるじゃない。よしよし」
H「ぐす…」
S「もう五時かぁ。」
A「貴方もだいぶ角が取れたよね。なんか優しくなった。あたかも別人のようだ。」
R「そうかねぇ?」
C「そーなのかー」
B「それよかお前ら来んの早くないか?去年も一昨年ももうちょっと遅いタイミングで来たよな?」
R「いやーいつもはもっと時間がかかったんだけど今年は何故かさっくり来れてね」
A「へー」
C「そーなのかー」
S「不思議だねー」
B「ふーん」
H「へぇ」
A「ぺぇ」
皆「……………」
皆「……………」
A「そ、そうだ!皆、私の話を聞いてはくれないだろうか?」
B「ほぅ?」
R「そう言うからにはさぞかし面白い話なんでしょうね」
C「そーなのかー」
A「…えっと、えっとね、この前ね、私がね、とあるね、駅のね、券売機をね、」
S「落ち着け」
A「……この前私がとある駅の券売機を使用しようとした時にですね、」
B「…あっ!!」
S「どうした!?」
A「ああごめんごめん、去年我々がわざわざせっかく遅刻の話を話せる空気を作ってやったのに貴方が途中で打ち切りやがったから、その復讐をしようと思ってさっきこいつに『私が券売機の話始めたら遮らないと○○しちゃうぞっ♪』って言って脅迫したんだった。すっかり忘れてた」
B「脅迫しといて忘れるんじゃない!!なんてやつだ君は!!」
S「別にいいけど、そんな事企んでる間にまた時間なくなっちまうぞ[?]
A「はっ!!しまった!!」
B「全く」
H「あれ?でもさっき五時だって仰って…」
B「あんなのネタに決まっておろう!!それを真に受ける君もどうかしている!!それに一寸考えれば今が十一時台だと言うことは容易にお分かり頂けるだろう!!」
H「すみませんっ…」
R「よしよし」
S「え?今はまだ五時だよ」
B「えっ?」
S「ごめん嘘」
B「だよな」
C「そーなのかー」
A「話して良い?」
B「良いよ」
S「盛り上がって参りました[?]
B「黙って聞け」
A「この前私がとある駅の券売機を使用しようとした時にですね、十円玉を」
S「パラッパッパッパー♪I'm lovin'it!」
B「ほかすよ?」
S「ごめんなさい」
B「本当はなおれって言いたかったんだけど、今は時間がないからほかすで許してやったんだ。感謝しろ」
S「有り難き幸せに御座います[?]この御恩は一生忘れません[?]つきましては、抽選で一名様にこの特製青汁を…」
A「話して良い?」
B「良いよ」
S「盛り上がって参りました[?]
B「黙って聞け」
A「この前私がとある駅の券売機を使用しようとした時にですね、十円玉を使用しようとした訳なのですが、」
S「さっきからしようしよううるせぇな」
B「なおれ。」
S「へ?」
B「そこになおれ。」
S「いや、あの…」
B「いいからはやくそこになおれ。」
S「はい…」
B「ずっとそこでそうしていなさい。」
S「はあ…」
B「全く、脅迫なんかに屈したことが悔やまれるな…」
A「えっ?いいの?いいの?○○されちゃってもいいの?私本気だよ?」
B「その話はもういいから…」
H「○○って何ですか?」
R「気にしない方が身の為よ。それより早く話始めないと本当に時間無くなるわよ」
A「そうそう。私も可哀想ですよ。」
B「いや、お前はさして可哀想ではない。」
A「えっ?」
R「早く!!」
B「すみません。どうぞ」
A「盛り上がって参りました!!」
B「黙って話せ」
A「………………………」
B「いいからはやく話せ喋れこの芥野郎がぅあ!!」
A「しょうがないなーもう。この前とある駅の券売機を使用しようとした時にですね、十円玉を使用しようとした訳なのですが、そこで昭和47年製の十円玉を投入したらですね、なんとですね、『硬貨をお確かめ下さい』とか言いながら吐き出しやがったんですよ!!えーと思ってもう一回投入したらですね、またもや『硬貨をお確かめ下さい』とか言いながら吐き出しやがったんですよ!!やべーよこれしか十円玉ねーよとか思ってもう一回入れたら、今度はちゃんと反応してくれましたよ!!面白い事も有るもんだなーと思って感動しましたね!!はい!!」
皆「……………」
皆「……………」
R「えっ?」
B「それだけ?」
R「これだけ時間をかけさせといて、」
B「これだけ期待をかけさせといて、」
BR「「たったそれだけ?」」
A「えっ…いやあの…私は話そうとしてたのに貴方方が…」
B「悪いが、半分位御前の所為だ。」
A「ぇぅ…でも、でも、」
B「貴方が脅迫したりしなければ、今あそこでなおっている彼もここまで魔が差してしまったりはしなかっただろう。」
A「うぅ…私の所為なのでしょうか…」
B「さらには他人を脅迫した事すらも忘れ、話の内容も他愛が無いにも程がある。今、君には凄まじい責任と私からの非難が降りかかっている。」
A「……ごめんなさいっ……」
H「…よしよし…」
R「こうして見るとあんた達って似てるわね」
H「そうですね…」
A「!?そ、そんなことありません!!もう結構です!!あ、ありがとうございました!!」
H「あっ…」
R「何かの琴線に触れたみたいね」
C「そーなのかー」
S「ぉーぃ…」
B「おっ?なおってた奴が呼んどるぞ」
S「あー、足痺れた…歩きづらい…」
H「首を素早く左右に倒すと痺れが回復するらしいですよ」
S「本当に?あー、そんな気もしなくもないな…ちなみにことしの年末で十万年くらい続いたマヤ歴が一周して、新たな十万年が始まるらしいよ」
C「そーなのかー」
R「で、わざわざ何の用?」
S「いや、そろそろ今年終わるから…」
A「おー、もうそんな時間か」
R「では皆さん、行きましょうか。」
S「そうですね。
ではみんな、そろそろ2011年が終了し、2012年が始動します。各自、2011年のデータの退避の準備、2011年から2012年への変更に際する森羅万象の初期化と再構築の準備を開始して下さい。それが済んだら、待機姿勢に移行して下さい。」

 

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