みずきの天堂

ーーーみんな過ぎて

  しまったけれど、

   思い出だけは、

    強く、

    抱いてーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A「は~い皆さん、年明けですよ~。大丈夫ですか~?」
B「大丈夫。」
R「大丈夫。」
H「大丈夫です。」
S「大丈夫ですよ。」
C「………」
A「…よーし、無事に年を変えられたね。」
S「さーて、と…」
C「さすがです」
S「!?」
C「さすがです」
S「…まあいいや、さーて、と…」
A「さーて、と…」
S「……………」
A「……………」
B「な、なんだよ…」
S「私は去年遅刻の話をして、こいつはさっき、他愛ないながらも話をした。しかし、貴方はまだ何の話もしていない。」
A「いつまでも手厳しいツッコミ役というポジションに甘んじていられると思ったら大間違いですよ?」
B「え~…」
S「さあ、早くしたまえ[?]
A「よもや話のネタが存在しないなんて事はまさかありませんよねえ?
B(こいつら…)
S「さあ早く[?]
A「さあ早く[?]
B「あ、そういえば…」
S「ほう?」
A「そう言うからにはさぞかし面白い話なんでしょうね」
C「さすがです」
B(こいつら…)
B「九月頃にこんな紙を拾ってだね。何かメッセージが込められてるのかも」
A「どれどれ~」
─────────
相嘗祭

化法
真薊
湿婆
てえり

篠島
んえー
ネヴァダ
んえっ
暖簾

忍壁親王
家数人馬改帳
多円錐図法
水口祭

彼面此面
御萩
萌葱色

海秋沙
四王天
襖袴
幻灯機

添わぬうちが花
雨安居
融安
上からの美学

        CArPAl H
─────────
A「で?これの意味するところは解ってるの?」
B「全くもって解らん。」
H「なんなのでしょうね?」
R「さあ…」
C「さすがです」
A「えっ?」
S「それだけ?」
A「これだけ時間をかけさせといて、」
S「これだけ期待をかけさせといて、」
AS「「たったそれだけ?」」
B(こいつら…)
B「でも、話せっつったのはお前ら…」
A「悪いが、全て御前の所為だ。今、君には凄まじい責任と私からの非難が降りかかっている。」
B「そ、そうか。」
A「ふっ、これに懲りたら反省するように。」
B(満足したようだな…)
S「なおれ。」
B「いやだ。」
S「ちっ…」
C「さすがです」
S「あっ、そうだ[?]私もこんな紙を拾ってだね[?]
A「どれどれ~」
─────────
天才の数列
0 4 7 0 2 4 6 8 0 1 3 4 6 7 ?
─────────
皆「……………」
B「これ御前が書いただろう?」
S「いやべつに」
H「なんなのでしょうね?」
R「さあ…。」
A(…貴方が書いたんでしょ?)
S(まあ…うん)
B「そういえば君、遅刻はその後どうなったのかい?」
S「あー、基本的にはしてないんだけれどもね、」
A「盛り上がって参りました!!」
B「黙って聞け」
S「この前一晩中寝れなかった夜というものを体験致しまして、その明くる朝、私は久々にごまかせないレベルの寝過ごしをしてしまったのです。以前と同様に何か電車の遅れのせいに出来ないだろうかと考えだのですが、特にどの電車も遅れて居らず、この40分の遅刻をどうやって不可抗力として説明しようかと試行錯誤して、考えた言い訳が、中央線が遅延情報に載らないレベルで遅延し、それを受けて湘南新宿ラインを使っていこうとしたところ運転間隔の広さからかなり時間がかかってしまい、遅延に至った、というものなのです。程良く電車の所為にしつつ大幅な遅刻を説明出来る良い言い訳だと思ったのですが、先生は遅刻扱いにしてしまいました。くそー皆勤消滅したなあとか思ってたら、その後高松と名乗る他の先生が秋葉原京浜東北線に私が乗るのを目撃していたっていうんですよ[?]人違いですよ~って言っときましたけどね」
A「へぇ…」
B「それはそれは…」
H「大変でしたね…」
R「本当にもう…」
C「さすがです」
S「まあまあ、そんなこともあった一年も終了し、新たな一年が始動しました。皆さん、今年はどのような一年になるとお思いで?」
R「暗い一年ね」
B「辛い一年さ」
C「さすがです」
A「今までの人生が全部夢だったらいいのに」
S「みんな暗いな…って、みんな去年言った事と変わらなくないか?」
A「変わらないことは良いことじゃないか」
H「ここまで完全に去年と一致してますね」
R「部分的に違ってたけどね」
A「ところで今年は辛酸を何mol生成したの?」
B「5926molって事で」
S「おっと復習だ。辛酸の化学式は何だったかな?」
B「KRaIだろ?そんな一年前のネタを引っ張り出して来るなよ」
A「この会話って丸一年なされていなかったんだね」
S「そう思うと感動の心持ちがもりもり湧いてくるよね」
A「ねー。本当にもう。」
B「…そろそろ時間じゃないのか?」
S「そうですね。そろそろお別れの時間です。」
A「…ねえ。」
B「何さ?」
A「年を変えることは、良いことなのでしょうか?」
S「ほう?」
A「年月が過ぎれば、いろいろなことが変化してしまい、悪いことがたくさん起きてしまいます。年月が流れれば、時が流れて、大事な時も終わってしまいます。年月が移れば、生きていくうちに、人々は大事な事を忘れてしまいます。だから、年は、経たせない方が良いのではありませんか?」
B「…さあ。わからん。でも、今まではずっと年月は経ってきたんだ。マヤ歴も十万年経って新たな一年が始まったしな。年が経る事が良いことなのかどうかはわからないが、我々がするべき事は今まで通り年を経たせる事だ。御前がその体制に反対するのならば、御前は流れる年の中でどうするべきか考えるべきだ。残念だが、そういう事にするしかない。」
A「…そうですね。そういう事にしておきましょう。」
S「変わらないことは素晴らしいですからね。頑張って変わらないことを見つけて下さい。」
H「私も応援してます!!」
R「それじゃあ、そろそろお別れの時間ね」
B「ふふっ、もはや心配する必要もあるまい。我々はまた、来年になれば会える。」
AH「「そうですね!!」」
A「……」
S「残念だったね。」
P「それじゃあみんな、さよなら」
R「Happy New Year.」
S「Happy New Year~」
H「Happy New Year♪」
B「Happy New Year…」
A「Happy New Year!!」
C「Happy New Year?」
P「Happy New Year―」